自動詞と他動詞の違い 目的語の有無で見分ける|英文法の地図

自動詞と他動詞の違いを目的語の有無で見分ける方法を解説する記事のアイキャッチ 似た表現の使い分け

英語の動詞を選ぶとき、目的語の前に前置詞を入れるべきか迷うことがあります。迷ったまま書くと、discuss aboutやarrive the stationのような形になりがちです。この迷いは、その動詞が目的語を前置詞なしで直接取れるかどうかを確認しない一点から起きます。

この記事で分かること

  • 自動詞と他動詞を1つの基準で見分ける考え方
  • 前置詞の要不要から目的語の有無を判定する手順
  • 同じ形のまま自動詞にも他動詞にもなる動詞の見分け方

対象:中学校・高等学校 学校文法(自動詞と他動詞の識別)

結論:自動詞と他動詞はどちらで判断するか

自動詞と他動詞を分ける基準は1つだけです。動詞の直後に、前置詞をはさまず目的語(〜を、〜に)を置けるなら他動詞、置けないなら自動詞です。

動詞かどうかの判断そのものは英語の品詞の見分け方 8品詞の役割の整理方法で扱っています。本記事のテーマは、その動詞が自動詞か他動詞かという一段細かい判断です。文型の判断手順そのものは英語の文型の見分け方 SVOCの判断の手順に譲り、本記事は自動詞と他動詞のどちらで使われているかを判定する一点だけを扱います。

discussやreachのように、日本語の訳につられて前置詞を入れたくなる動詞ほど、この基準で確認する価値が高くなります。

何が違うか 目的語を直接取れるかどうかの違い

他動詞は、動作の対象を目的語として動詞の直後に直接置ける動詞です。discuss・reach・resembleのように、前置詞をはさまずに名詞を続けられ、文型としては第3文型(SVO)以上の骨組みを作ります。

自動詞は、動作の対象を示すのに前置詞が必要な動詞、または対象そのものを示さない動詞です。arriveやapologizeのように、場所や相手を示すには前置詞を挟む必要があり、文型としては第1文型(SV)または第2文型(SVC)の骨組みになります。

openやstartのように、同じ形のまま自動詞にも他動詞にもなる動詞もあります。この場合の判定材料は、その文の中に目的語があるかどうかです。目的語の有無を見て、そのつどどちらの使われ方かを判定します。

自動詞と他動詞を判断する4つの手順

以下の順番で確認してください。動詞の直後を確認し、前置詞の要不要で判定し、最後に両用動詞かどうかを確認する並びです。

自動詞と他動詞を目的語の有無で判定する4つの手順を示した図

手順1:動詞の直後にある語を確認する

動詞の直後に名詞が続いているかを確認します。名詞が続かず、修飾語しか続かない、または何も続かない場合は、その動詞は自動詞と判定できます。

手順2:前置詞をはさまずに意味が通るかを確認する

動詞の直後に名詞が続く場合、その名詞の前に前置詞を補わなくても意味が通るかを確認します。前置詞なしで意味が通るなら、その名詞は目的語であり、動詞は他動詞です。

手順3:前置詞をはさまないと意味が通らない場合を確認する

前置詞を補わないと不自然になる、またはすでに前置詞が入っている場合は、その動詞は自動詞です。arrive at the stationのように、場所を示す語の前に前置詞が要る形がこれに当たります。

手順4:同じ動詞が両方の形を取れないかを確認する

open・start・stopのように、同じ形のまま他動詞にも自動詞にもなる動詞があります。判定材料は、その文の中に目的語があるかどうかです。目的語を置くと「〜を…する」という他動詞の意味になり、対象そのものを主語にすると「〜が…する」という自動詞の意味になります。

次の例文で手順を動かしてみます。

The manager reached the client’s office five minutes early. (担当者は、取引先のオフィスに5分早く着きました。) → 手順1でreachedの直後にはthe client’s officeという名詞が続きます。手順2で前置詞を補わなくても意味が通るため、reachは他動詞として使われています。

自作例文での比較

ここまでの4手順で判定できる比較例文を、3組用意しました。同じような場面で動詞が変わると、前置詞の要不要も変わる点を確認してください。

【比較例文】(編集部作成・1組目) A:Ms. Yamamoto reached the conference room before the other members. (山本さんは、ほかのメンバーより先に会議室に着きました。) → 手順2で前置詞なしでも意味が通るため、reachは他動詞です。 B:Ms. Yamamoto arrived at the conference room before the other members. (山本さんは、ほかのメンバーより先に会議室に到着しました。) → 手順3で前置詞atがないと不自然になるため、arriveは自動詞です。

【比較例文】(編集部作成・2組目) A:The sales team discussed the new pricing plan during the meeting. (営業チームは、会議中に新しい価格プランについて話し合いました。) → 手順2でthe new pricing planの前に前置詞を補う必要がないため、discussは他動詞です。 B:The sales team talked about the new pricing plan during the meeting. (営業チームは、会議中に新しい価格プランについて話しました。) → 手順3でaboutを補わないと意味が通らないため、talkは自動詞です。

【比較例文】(編集部作成・3組目) A:The staff member opened the store’s shutters at eight this morning. (スタッフは、今朝8時に店のシャッターを開けました。) → 手順1でshuttersという目的語が直後にあるため、この文のopenは他動詞です。 B:The store’s shutters opened automatically at eight this morning. (店のシャッターは、今朝8時に自動で開きました。) → 手順1でopenedの直後に目的語がないため、この文のopenは自動詞です。

※本例文は編集部が作成したオリジナルです。教材からの転載ではありません。

間違えやすいパターン:前置詞の付け忘れと付けすぎ

自動詞と他動詞の取り違えは、前置詞の要不要を動詞ごとに確認しないまま、日本語訳の言い回しだけで判断したときに起こりやすくなります。

やりがちな言い方正しい言い方なぜずれるか
The team discussed about the new pricing plan.The team discussed the new pricing plan.discussは他動詞のため、目的語の前に前置詞は不要です
Mr. Sano reached to the meeting room just in time.Mr. Sano reached the meeting room just in time.reachは他動詞のため、場所を示す語の前に前置詞は不要です
The intern arrived the branch office an hour late.The intern arrived at the branch office an hour late.arriveは自動詞のため、場所を示すには前置詞atが必要です
The intern will start the new project next week.(意図は「プロジェクトが始まる」)The new project will start next week.startは目的語を置くと「〜を始める」という他動詞の意味に変わるため、「〜が始まる」を言うには対象を主語にします

表の4つの誤りのうち上の2つは、他動詞に前置詞を余分に付けてしまう例です。3つ目は反対に、自動詞に必要な前置詞を省いてしまう例です。4つ目は、両用動詞に目的語を置いたことで意味そのものが変わってしまいます。

次に学ぶ論点:文の要素と品詞問題へ

自動詞と他動詞が判断できるようになったら、次は文の要素の並びに視点を広げて確認できます。動詞の直後の名詞をどう扱うかは、文型の判断そのものにもつながります。

目的語の有無という基準を具体的な動詞のペアに当てはめた記事は、riseとraiseの違い 目的語の有無で選ぶです。

文法問題の中で品詞を問われたときの解き方は品詞問題の解き方 語尾と働きで判断する手順で扱っています。動詞の語形が変わる選択肢では、その動詞が目的語を取れるかどうかが判断材料になる場合があります。

TOEIC Part5の語彙・語法問題でも、動詞が自動詞か他動詞かによって正しい語形や前置詞の有無が変わることがあります。動詞の語形を選ぶ設問での判断材料はTOEIC Part5品詞問題の解き方 語尾で判断で確認できます。

品詞・文型の中での本記事の位置は、英語の品詞・文型の全体像 品詞一覧と学ぶ順番の学習順マップのとおりです。

まとめ

  1. 自動詞と他動詞を分ける基準は、動詞の直後に前置詞なしで目的語を置けるかどうかの一点です。
  2. discuss・reach・resembleのような他動詞は、目的語の前に前置詞を置く必要がありません。
  3. arrive・apologizeのような自動詞は、場所や相手を示すのに前置詞が必要です。
  4. open・startのように同じ形で両方の使い方を持つ動詞は、その文に目的語があるかどうかで判定します。
  5. 両用動詞に目的語を置くと「〜を…する」という意味に変わるため、伝えたい意味に応じて主語を選び直します。

本記事は英語学習を目的とした情報であり、個別の学習指導・答案添削ではありません。 試験制度・出題形式は変更されることがあります。受験の際は必ず公式の最新情報をご確認ください。 → 免責事項(/policy/)

最終確認日:2026-09-21

タイトルとURLをコピーしました