advice に a を付けてよいのか、information に s を付けるのか迷う場面があります。手が止まるのは、その名詞を1つずつ数えるのか、量として扱うのかを決める基準が見えていないためです。
この記事で分かること
- 可算名詞と不可算名詞を決める4つの手順
- 日本語では数えられるのに、英語では数えない名詞の見つけ方
- 不可算名詞の数え方と、文脈で両方の使い方がある語の扱い
対象:中学校・高等学校 学校文法(名詞の可算・不可算)
可算名詞と不可算名詞とは何か 数えられるかの基準
可算名詞は、1つ、2つと個として数えられる名詞です。a や an を付けた単数形か、-s などを付けた複数形で使います。不可算名詞は、量や素材のまとまりとして扱う名詞で、原則として a や an も複数形の -s も付けません。
不可算名詞の量は much や a lot of で表し、1つ分を言いたいときは a glass of water のように単位を表す語を借ります。名詞の可算性は、冠詞・複数形・数量を表す語の使い分けの土台になる内容です。
多くの語では、可算か不可算かは文の中での意味ごとに決まります。同じ綴りの語が、意味によって可算にも不可算にもなる場合があります。
この論点の対象は、名詞と判断できた語です。名詞かどうかが決まらない語は、先に英語の品詞の見分け方 8品詞の役割の整理方法で品詞を確認してください。品詞・文型の中での位置づけは、英語の品詞・文型の全体像 品詞一覧と学ぶ順番で見られます。扱うのは名詞そのものの可算性の判定までです。few と little の選び方や some と any の使い分けは、この結果を使う次の論点として別記事に分けています。
つまずくのは日本語の数え方と、語の意味の変化
判断がずれるのは、日本語の数え方をそのまま英語へ持ち込む場合と、意味が変わった語の可算性を据え置く場合です。
日本語では、「情報を1件」「家具を1つ」「宿題を1つ」と数えられます。この感覚で an information や a furniture と書くと、英語では誤りです。学校文法では、information や furniture は中身をまとめた量として扱われ、1つ分の輪郭を語そのものが持たないと説明されます。
もう1つは、語ごとに「可算」「不可算」と1通りで覚えている場合です。paper は、素材の紙を指すなら不可算ですが、論文や新聞を指すときは a paper と数えます。
次の手順では、日本語訳より先に、その語が文の中で何を指しているかを決めます。
可算か不可算かを決める4つの手順
以下の順番で確認してください。意味の確認が最初、辞書と文中の形での最終確認が最後です。
以下の例文は、すべて編集部が作成したものです。

手順1:文の中での意味を1つに決める
その語が文の中で何を指しているかを、日本語に言い換えて1つに絞ります。多くの語では可算性が意味ごとに決まるため、意味を決めないまま判定すると、別の意味の扱いを当てはめてしまいます。
- Mei gained a lot of experience at the ferry ticket counter.
(美は、フェリーの切符売り場で多くの経験を積みました。) → 経験の蓄積という意味なので、experience は不可算です。
- Mei had an unusual experience on the night train to Sapporo.
(美は、札幌行きの夜行列車で珍しい体験をしました。) → 1回の出来事という意味なので、experience は可算です。
手順2:個体か、素材・物質かを分ける
具体的なものを指す語は、輪郭のある個体か、素材・物質かを分けます。半分に分けても同じ名前で呼べるなら素材で、不可算の候補です。椅子を半分に割ると椅子とは呼べなくなるので、可算の候補になります。
- Mr. Ito set three loaves on the kiosk counter.
(伊藤さんは、売店のカウンターにパンを3斤並べました。) → loaves は、1斤ずつ輪郭があり、数えられる個体です。複数形になっています。
- Mr. Ito spilled some flour on the kiosk counter.
(伊藤さんは、売店のカウンターに小麦粉をこぼしました。) → flour は、半分に分けても小麦粉のままの素材です。a も -s も付いていません。
素材でも、1杯分のような単位で数える場面では可算になります。注文などの会話で two coffees と言うのは、two cups of coffee を短くした形で、コーヒーを1杯という単位で数えているためです。
手順3:総称語・抽象語に当たらないか確認する
個体に見える語でも、種類の違うものを束ねた総称語には、不可算として扱われる語が多くあります。furniture は desk・chair・shelf を束ねた名前で、luggage は suitcase・bag・box を束ねた名前です。中身を a desk のように個別の名前で言い換えられる語は、総称語の候補になります。
ただし vehicle や animal のように、同じく種類を束ねていても可算の語があります。候補に挙がった語は、手順4の辞書確認で決めてください。
形のない内容を指す抽象語にも、不可算として扱われる語が少なくありません。advice・information・news は、日本語では「1件」「1つ」と数えます。英語では a も -s も付けず、1つ分を a piece of で示します。
idea や plan のように可算の抽象語もあるため、この場合も手順4の辞書確認で決めてください。progress も不可算で、some progress や a lot of progress のように量を表す語と組み合わせて使います。
- Ms. Honda ordered three desks for the new classroom.
(本田先生は、新しい教室のために机を3台注文しました。) → desks は、個別の名前を持つ個体で、複数形になっています。
- Ms. Honda ordered some new furniture for the new classroom.
(本田先生は、新しい教室のために新しい家具をいくつか注文しました。) → furniture は、机や椅子を束ねた総称語です。some を付けても複数形になりません。
- The ferry clerk gave Sota some information about the last boat to Naoshima.
(フェリーの係員は、直島行きの最終便について、颯太にいくつか情報を伝えました。) → information は、形のない内容をまとめた抽象語です。a も -s も付かず、some で量を示しています。
手順4:辞書の表示と文中の形で最終確認する
迷う語は、辞書にある可算・不可算の表示で確認します。そのうえで、文中の形が判定と合っているかを見ます。次の3通りが基本の形です。
- 可算名詞の単数:a や an を付け、動詞も単数に合わせる
- 可算名詞の複数:-s などの複数形にし、many などの数を表す語と合わせる
- 不可算名詞:a も -s も付けず、much・a lot of などの量を表す語と合わせ、動詞は単数に合わせる
不可算名詞を1つ、2つと数えるときは、数える対象が単位語になります。複数形になるのは単位語の側で、名詞は形を変えません。few と little のどちらを使うかは、fewとa few、littleとa littleの違いを読み進めると決められます。
不可算名詞の代表例と数え方の型
不可算名詞として扱われやすい語を、グループごとに表へまとめます。表の語は編集部が学習順に選んだ代表例で、この記事で扱う範囲の一部です。載っていない語は、手順1から順に判定します。
| グループ | 代表例 | 1つ分・量の示し方 |
|---|---|---|
| 素材・物質(飲み物・粉・気体) | water, milk, coffee, flour, rice, air | a glass of water/a cup of coffee/a bag of rice |
| 総称語の例(種類の違うものの束) | furniture, luggage, equipment, clothing, mail | a piece of furniture/a piece of equipment/an item of clothing |
| 抽象語の例(形のない内容) | advice, information, news, knowledge, progress | a piece of advice/a piece of information/a piece of news |
| 学習・作業(量で扱う語) | homework, work, training | a piece of homework/a piece of work/a training session のように別の語に置き換える |
| -s で終わる語(学問名) | mathematics, physics | 数えない。複数形に見えても単数扱いで、動詞は is を使う(news も同様) |
文脈によって両方の使い方がある語
同じ綴りの語のなかには、使われる意味しだいで可算にも不可算にもなるものがあります。辞書や教材によって扱いに差が出る語もあるため、次の表は一般にみられる使い方の例です。
| 語 | 不可算の意味 | 可算の意味 |
|---|---|---|
| paper | 素材の紙 | 論文・新聞(a paper) |
| experience | 経験の蓄積 | 個々の出来事としての体験(an experience) |
| hair | 髪の毛の全体 | 1本の毛(a hair) |
| room | 余地・空間 | 部屋(a room) |
| chicken | 食材としての鶏肉 | 1羽の鶏(a chicken) |
迷う語は、辞書の例文で文脈ごとの形を確かめてください。
確認問題(編集部作成)
上の4手順だけで解ける問題を2問置きます。手を動かしてから解答を見てください。
【確認問題1】 次の英文の空所に入る形はどちらですか。
Takeshi’s sister is moving into a new apartment. She bought two new ( ) for the living room.
A. furnitures B. pieces of furniture
【解答】 B
【解説】 手順1で、furniture は家具の類を指すと決めます。手順2では、輪郭のある1つの形を言えないため、個体としては扱えません。手順3で、椅子や机を束ねた総称語なので、不可算の候補に当たります。手順4で、辞書の表示が不可算であることを確かめ、2つと数えるなら単位語 piece を複数形にして、furniture は形を変えないようにします。
【確認問題2】 次のうち、paper が可算名詞として使われている文はどちらですか。
A. The editor asked Rina to read a paper about coral reefs. B. Rina left a pile of paper on the printer.
【解答】 A
【解説】 手順1で、A は「サンゴ礁についての論文」、B は「紙の束」の意味だと決めます。手順2で、B の紙は半分に分けても紙のままなので、素材で不可算の候補です。A の論文は1本ずつ数えられる個体で、可算の候補です。手順4で形を見ると、A は a が付いて1つを数え、B は a pile of が量をまとめていて、paper 自体に a も -s も付きません。
※本問・本例文は編集部が作成したオリジナルです。過去問・教材からの転載ではありません。
間違えやすい罠:日本語訳に頼った判断と、意味の変化の見落とし
日本語の数え方や、語の形から受ける印象に引きずられた判断は、次の4つの形でずれやすくなります。右端の列が、そのずれの理由です。
| やりがちな判断 | 正しい判断 | なぜずれるか |
|---|---|---|
| 日本語で「1件」と数えるので、an information と書く | some information、または a piece of information と書く | information は形のない内容をまとめた語で、1つ分を示すには単位語が必要なため |
| paper は不可算と覚え、論文の意味でも a を付けない | 論文・新聞の意味なら a paper と数える | 多くの語では可算性が意味ごとに決まるため、手順1で意味を先に確認する必要があるため |
| news の -s を見て複数形と判断し、News are と書く | News is と単数扱いにする | news の -s は語形の一部で、複数を表す印にはなっていないため |
| 不可算名詞を数えるとき、名詞に -s を付けて two glasses of waters と書く | two glasses of water と、単位語だけを複数にする | 数えている対象は単位語で、water は量を示す素材のままであるため |
4行目のように、判定が合っていても、数え方の形で誤る場合があります。手順4で形を見直すのは、このためです。
次に学ぶ論点:fewとlittleの選び方へ
この論点は、名詞を見分ける力を前提にしています。手が止まる場合は前提から確認してください。
可算か不可算かが決まると、few と little のように、可算性で形が分かれる数量の語を選べます。some と any は、複数形の可算名詞とも不可算名詞とも組み合わせられる語です。後ろに置く名詞の可算性が決まった段階で、どちらを選ぶかはsomeとanyの使い分け 肯定・否定・疑問文での判断へ進んで確かめてください。
- 前提になる論点:英語の品詞の見分け方 8品詞の役割の整理方法
- 次に学ぶ論点:fewとa few、littleとa littleの違い
- 分野全体の順番:英語の品詞・文型の全体像 品詞一覧と学ぶ順番
まとめ
- 可算名詞は a/an か複数形で1つずつ数える名詞で、不可算名詞は原則として a も -s も付けず、量や素材として扱う名詞です。
- 判定は、意味の確認(手順1)、個体か素材かの区別(手順2)、総称語・抽象語の確認(手順3)、辞書と文中の形の確認(手順4)の順です。
- information や furniture のように、日本語で数えられても英語では不可算として扱う語があります。
- 不可算名詞を数えるときは、two pieces of furniture のように単位語を複数にし、名詞の形は変えません。
- paper や experience のように、意味によって可算にも不可算にもなる語があります。迷う語は辞書の例文で確認します。
本記事は英語学習を目的とした情報であり、個別の学習指導・答案添削ではありません。 試験制度・出題形式は変更されることがあります。受験の際は必ず公式の最新情報をご確認ください。 → 免責事項(/policy/)
最終確認日:2026-10-03

