肯定文ならsome、否定文と疑問文ならanyと覚えていると、目安から外れる文に出会います。目安だけで形を決めた時点で、話し手が「ある」と見込んでいるかを見直す段階が抜けやすいためです。
この記事で分かること
- someとanyを文の種類から選び分ける4つの手順
- 疑問文でsomeを使う場面と、否定文にsomeが現れるケース
- 肯定文でanyを使う「どれでも」の意味の見分け方
対象:中学校・高等学校 学校文法(some・anyが名詞の前に付く形)
結論:someとanyはどちらを使うか
目安は、肯定文ならsome、否定文と疑問文ならanyです。この目安は、話し手がその物や人を「ある」と見込んでいるかどうかで整理できます。あると見込んで話すならsome、あるかどうか分からない、またはないと言うならanyです。
「疑問文はany」という目安には例外があります。相手に何かを勧めるときや、何かを頼むときは、あるはずだという見込みで話しかけるため、someが基本の形です。否定文の中にsomeが残る文もあり、肯定文でもanyが「どれでも」の意味で現れます。
本記事が対象にするのは、some・anyの後ろに名詞が続く形です。something・anything・someone・anyoneのような複合語も、一般的な文法解説では同じ目安で選ぶ語として説明されます。notの後ろにsomeが来る部分否定の文は扱いません。neverやhardlyのような否定的な語を含む文のany、疑問文や否定文で単数形の名詞に付くany、any moreのような副詞的な用法も同様です。名詞が数えられるかどうか迷う場合は、まず可算名詞と不可算名詞の見分け方で確認しておくと、このあとの手順が楽になります。
何が違うか:存在を見込むか、有無が未確定か
someとanyは、どちらも「いくらか」の量や数を表す語です。複数形の可算名詞にも、不可算名詞にも付きます。名詞の種類で形が分かれるfewやlittleと違い、someとanyは名詞の種類では分かれません。few・littleの選び方を先に確かめたい場合は、fewとa few、littleとa littleの違いを読むと整理できます。
someとanyの違いは、名詞の側にはありません。話し手が、その物や人の存在をどう見ているかに表れると整理できます。someは、少なくとも何かはあると見込んで話す語です。anyは、あるかどうかが未確定の場面や、ゼロの可能性を含む場面で使う語です。
肯定文のanyは性質が変わり、多くの場合、選択肢に制限をかけない「どれでも」「どんな〜でも」を表します。
| 語 | 話し手の見込み | 主な文の種類 | 日本語のイメージ |
|---|---|---|---|
| some | あると見込んでいる | 肯定文、勧め・依頼の疑問文 | いくらかの、何人かの |
| any(有無を問う) | あるか未確定、またはないと言う | 否定文、疑問文、if節 | 1つも(否定)、少しでも(疑問) |
| any(肯定文) | 多くの場合、選択に制限をかけない | 肯定文 | どれでも、どんな〜でも |
「肯定文はsome」という目安は、存在を見込む話し方が肯定文に多いために成り立つ、と整理できます。話し手の見込みを先に確かめておくと、目安から外れる例外も説明しやすくなります。
someとanyを判断する4つの手順
以下の順番で確認してください。

手順1:後ろの名詞が複数形の可算名詞か不可算名詞かを確認する
some・anyの後ろにある名詞が、booksのような複数形か、waterのような不可算名詞かを確かめます。
単数形の可算名詞が続く場合、someは「ある〜」という別の意味になるため、本記事の手順の対象外です。単数形に続くanyは、多くの場合「どれでも」の意味で、手順4で確認します。
手順2:文の種類を確認し、目安の形を決める
肯定文、否定文、疑問文のどれかを確認して、目安の形を仮に決めます。
- 肯定文:some
- 否定文:any
- 疑問文:any
- if節(条件の部分):any
if節は、有無が未定の仮定の話なので、anyが目安です。someが使われることもあります。解説ごとに説明が分かれるため、if節のsomeは例文に使いません。この段階の答えは仮決めで、次の手順で上書きすることがあります。
手順3:疑問文では、話し手があると見込んでいるかを確認する
疑問文で、相手に勧める、何かを頼む、「ある」という返事を期待して聞くのどれかに当たる場合は、someに直します。話し手がすでに存在を見込んでいるためです。有無が本当に分からないまま聞いているなら、anyのままにします。
勧めの疑問文にanyが使われる例もありますが、本記事では基本の形であるsomeで整理します。
手順4:肯定文と否定文に、例外の形がないか確認する
手順2で肯定文はsome、否定文はanyと仮決めした文でも、次の2点に当たる場合があります。
- 肯定文で、選択に制限をかけない「どれでも」の意味を言いたいときは、anyを使います。後ろの名詞は単数形のこともあります。
- 否定文で、someが主語の位置にあり、notより前に置かれているときは、someのまま使います。「〜しなかった人もいる」という、存在を見込んだ言い方になるためです。
自作例文で比較する
4手順のどこでsomeとanyが分かれるかを、3組の例文で確認します。
【比較例文】(編集部作成・1) A:Mr. Ota bought some stamps at the post office.(太田さんは郵便局で切手を何枚か買いました。) B:Mr. Ota did not buy any stamps at the post office.(太田さんは郵便局で切手を1枚も買いませんでした。)
【判定の根拠】
- 手順1:どちらもstampsは複数形で、「いくらか」の意味になります。
- 手順2:Aは肯定文なのでsome、Bは否定文なのでanyが目安です。
【比較例文】(編集部作成・2) 場面:Aは残量の見当がつかないまま聞く場面。Bは相手に飲み物を勧める場面。 A:Ms. Hara, is there any ink left in the office printer?(原さん、事務所のプリンターにインクは残っていますか。) B:Ms. Hara, would you like some more barley tea?(原さん、麦茶をもう少しいかがですか。)
【判定の根拠】
- 手順2:どちらも疑問文なので、目安はanyです。
- 手順3:Aは有無が分からないまま聞いているため、anyのままです。Bは勧めの文でsomeに直します。
【比較例文】(編集部作成・3) A:Could you lend me some tape for this parcel?(この小包に使うテープを少し貸してもらえますか。) B:If any tape is left in the cabinet, bring it here.(棚にテープが残っていれば、ここへ持ってきてください。)
【判定の根拠】
- 手順2:Aは疑問文なのでany、Bはif節なのでanyが目安です。
- 手順3:Aは何かを頼む文なのでsomeに直します。Bはif節で、手順3の対象外のため、手順2のanyのままです。
※本例文は編集部が作成したオリジナルです。教材からの転載ではありません。
確認問題(編集部作成)
上の4手順だけで解ける問題を2問置きます。手を動かしてから解答を見てください。
【確認問題】(編集部作成) 問1(空所補充):空所にsomeまたはanyを入れてください。文頭の語は大文字で始めます。
(1) There were not ( ) free lockers at the station, so Mr. Mori kept his bag. (2) Mr. Kubo asked the waiter, “Could I have ( ) hot water for this tea bag?” (3) ( ) of the interns did not submit the report by noon.
問2(場面から選ぶ):場面に合う語を、someかanyから選んでください。
(4) 冷蔵庫を開ける前で、卵が残っているか見当がつかない場面。Ms. Ono asked her brother, “Do we have ( ) eggs left for the pancakes?” (5) 机の青いカップに入ったペンは、どれを使ってもよいと伝える場面。You can use ( ) pen in the blue cup.
【解答】 (1) any (2) some (3) Some (4) any (5) any
【解説】 (1) 手順1でlockersは複数形と分かります。手順2で否定文なのでanyです。 (2) 疑問文のため、手順2ではanyが目安です。手順3で、何かを頼む文だと分かるため、someに直します。 (3) 否定文のため、手順2ではanyが目安です。ただ、手順4でsomeが主語の位置にあり、notより前だと確認できます。答えはSomeです。 (4) 疑問文のため、手順2ではanyが目安です。手順3で、卵の有無に見込みがないと分かるため、anyのままで確定します。 (5) 手順1でpenは単数形と分かり、anyなら手順4で確認する形です。「どれでも」の意味なので、答えはanyです。
※本問・本例文は編集部が作成したオリジナルです。過去問・教材からの転載ではありません。
間違えやすいパターン
表の4行には、誤りが生じる手順の段階を添えました。誤文を含め、表中の英文はすべて編集部の自作です。
| やりがちな判断 | 正しい判断 | なぜずれるか |
|---|---|---|
| 疑問文はすべてanyと決め、客に菓子を勧める文にもanyを置く | Would you like some lemon tart after lunch, Mr. Endo? | 手順3の段階:勧めの文は、話し手があると見込んで話しかけるため、someが基本の形になります(anyが使われる例もあります) |
| 否定文はanyと決め、主語のsomeまでanyに変える(Any of the guests did not finish the soup.) | Some of the guests did not finish the soup. | 手順4の段階:anyは否定語より後ろで使うのが基本で、notより前の主語の位置には通常置きません |
| 肯定文はsomeと決め、「どれでも」の意味にもsomeを使う(You may take some seat in the north lobby.) | You may take any seat in the north lobby. | 手順4の段階:someに単数形が続くと「ある席」という別の意味になり、選択に制限がない意味が出ません |
| 「いくつかのタオル」と言いたいのに、単数形のまま書く(Ms. Yano packed some towel for the trip.) | Ms. Yano packed some towels for the trip. | 手順1の段階:「いくらか」の意味のsomeは、複数形の可算名詞か不可算名詞に付くためです |
冒頭で除いた部分否定や、否定的な語を含む文のanyにも、この目安から外れる形があります。
次に学ぶ論点:形容詞と副詞の違いへ
形容詞と副詞の違いは、修飾する相手が名詞かそれ以外かという一点で見分ける手順の記事です。
someとanyは、肯定文・否定文・疑問文という文面の形が最初の手がかりになり、例外は話し手が「ある」と見込んでいるかで分かれる組です。3つの問い(前後の形・基準点・言いたい中身)で整理した記事に、似た英語表現の使い分けがあります。someとanyは、前後の形を見る問いに近い組です。品詞と文型の全体の位置づけは、英語の品詞・文型の全体像を見てください。
この記事の手順は、名詞を可算と不可算に分けられることを前提に組んでいます。手順1で手が止まる場合は、前提の確認に戻ってください。
- 前提になる論点:fewとa few、littleとa littleの違い
- 次に学ぶ論点:形容詞と副詞の違い
- 分野全体の順番:英語の品詞・文型の全体像
まとめ
- 目安は、肯定文ならsome、否定文と疑問文ならanyです。この目安は、話し手があると見込んでいるかどうかで整理できます。
- 判断は、名詞の形、文の種類、話し手の見込み、例外の形の4手順で進められます。
- 勧めや依頼の疑問文は、あると見込んで話すため、someが基本の形です。
- 主語の位置でnotより前に置かれたsomeは、否定文でもsomeのままです。肯定文のanyは、多くの場合「どれでも」の意味で使われます。
- 単数形の可算名詞に付くsomeは別の意味になり、本記事の対象外です。複合語(something・anythingなど)や部分否定の個別の用例も扱っていません。
本記事は英語学習を目的とした情報であり、個別の学習指導・答案添削ではありません。 試験制度・出題形式は変更されることがあります。受験の際は必ず公式の最新情報をご確認ください。 → 免責事項(/policy/)
最終確認日:2026-10-03

