TOEIC Part5では、1問ごとに立ち止まって考えているうちに、後半のPart7に使える時間が足りなくなることがあります。この不足は、Part5にどれだけ時間を使ってよいかを先に決めずに解き始める一点から起こります。
この記事で分かること
- 公式に公表されている数値と、編集部が算出した目安を分けて確認する方法
- Part6・Part7に残す時間から逆算してPart5の持ち時間を出す手順
- 品詞問題・語彙問題などタイプによって目安の秒数を変える考え方
対象:TOEIC L&R Part5(2026年度時点の試験形式)
TOEIC Part5に使う時間はどのくらいか
公式に公表されているのは、リーディングセクション全体の試験時間・問題数と、Part5の問題数までです。Part5単独に使う時間や、1問あたりの解答時間は公式には示されていません。
リーディングセクション全体の試験時間は75分、問題数は100問です(出典:IIBC「テストの形式と構成」)。内訳はPart5(短文穴埋め問題・4択)30問、Part6(長文穴埋め問題)16問、Part7(文書読解問題)54問です。
この記事では、公表されている数値をもとに、Part5にどれくらいの時間を割り当てるかを編集部が計算した目安として示します。数値はあくまで一例であり、読む速さや得意・不得意によって調整が必要です。
つまずくのは、配分を決めずに解き始めること
TOEIC Part5で時間が足りなくなる場面を分解すると、解き始める前の準備に共通する抜けが見つかります。
1つ目は、Part5の全問題に同じだけ時間を使おうとすることです。品詞問題のように語尾や働きだけで判断できる問題と、文の意味を読む必要がある問題を、同じペースで解こうとすると配分がずれます。
2つ目は、Part5に使う時間の上限を決めずに解き進めることです。Part7は文書量が多く、後半で時間が不足すると挽回しにくい形式です。Part5で時間を使いすぎると、この不足がそのままPart7に持ち越されます。
3つ目は、分からない問題に長く立ち止まってしまうことです。1問に固執すると、残りの問題に使えるはずだった時間まで削られます。
Part5に使う時間を決める4つの手順
以下の順番で確認してください。まずPart6・Part7に残したい時間を決め、そこから逆算してPart5の目安を出す流れです。

手順1:公式の数値を確認する
リーディングセクション全体の試験時間75分・問題数100問と、Part5の問題数30問は、公式に公表されている数値です。この2つを計算の土台にします。
手順2:Part6・Part7に残したい時間を決める
Part7は文書量が多く、読解に時間がかかる形式です。先にPart6・Part7へ残したい時間を決めておくと、Part5に使ってよい時間の上限が自然に決まります。ここでは編集部の目安の一例として65分を残す場合で計算します。
手順3:Part5に使える時間を出す
75分から手順2で決めた65分を引くと、Part5に使える時間は10分になります。この引き算の式そのものが、Part5の持ち時間を決める考え方の中心です。
手順4:1問あたりの目安秒数を出し、タイプ別に増減させる
10分を30問で割ると、1問あたりの目安は20秒になります。ただしこの20秒は平均であり、すべての問題に同じ秒数を当てはめる必要はありません。品詞問題のように語尾と働きだけで判断できるタイプは20秒より短めにします。語彙・熟語問題のように意味を読んで判断するタイプは20秒より長めに配分します。
この考え方を、実際の2問に当てはめてみます。
確認問題(編集部作成)
上の4手順の考え方が使える、タイプの異なる2問を置きます。まずどちらのタイプかを判定してから、目安の秒数を考えてください。
【確認問題1】
The manager described the new supplier’s delivery schedule as extremely ( ).
A. reliability B. reliable C. reliably D. rely
【解答】 B
【解説】 選択肢は同じ語根の名詞・形容詞・副詞・動詞です。空所はas extremelyの直後で、動詞describedの補語にあたる位置なので形容詞が必要です。語尾と働きだけで判断できるため、品詞問題にあたります。品詞問題を語尾と働きで解く詳しい手順はTOEIC Part5品詞問題の解き方 語尾で判断で確認できます。手順4の考え方では、このタイプは目安の20秒より短めにするのが基準です。
【確認問題2】
Please submit the expense report ( ) the end of each month.
A. until B. by C. since D. during
【解答】 B
【解説】 選択肢はいずれも時に関わる前置詞で、語尾や働きだけでは絞れません。「毎月末までに提出する」という締切の意味を読み取る必要があり、状態の継続を表すuntilではなく、期限の一点を表すbyを選びます。意味を読んで判断するタイプのため、手順4の考え方では目安の20秒より長めに配分します。
※本問・本例文は編集部が作成したオリジナルです。過去問・教材からの転載ではありません。
間違えやすい罠:目安の秒数を一律に扱ってしまう
Part5の時間配分でよく起きるずれを、次の表に整理しました。
| やりがちな判断 | 正しい判断 | なぜずれるか |
|---|---|---|
| 全問題に同じ秒数を割り当てようとする | 品詞問題は短めに、語彙・熟語問題は長めに配分する | 判断に必要な作業の量がタイプによって違うため |
| Part5に使う時間の上限を決めずに解き進める | 先にPart6・Part7に残す時間を決め、そこから逆算してPart5の上限を出す | 上限が無いと、後半のPart7に時間が足りなくなるため |
| 分からない問題で立ち止まり続ける | 目安の秒数を超えたら、いったんマークして次の問題に進む | 1問に固執すると、残りの問題に使える時間まで削られるため |
| 目安の秒数を絶対に守るべき基準として扱う | 自分の読む速さや得意・不得意に応じて目安を調整する | 目安は編集部が計算した一例であり、個人差を考慮していないため |
四つのずれはいずれも、目安の秒数を先に決めないまま解き始めることから生じています。手順1〜4の順番で先に配分を決めておくと、この種のずれを防ぎやすくなります。
次に確認すること:タイプ別の解き方へ
Part5の時間配分の考え方が決まったら、実際にどう解くかはタイプごとの解説記事で確認できます。品詞問題は、手順3で触れた語尾と働きで判断する解き方の記事で手順を確認できます。Part5の品詞問題でどの出題パターンがよく出るかは、TOEIC Part5品詞問題の頻出パターンを整理で今後扱う予定です。パターンごとの傾向をつかんでおくと、目安の秒数をさらに調整しやすくなります。時を表す語を手がかりにする時制問題はTOEIC Part5時制問題の解き方 時を表す語で扱う予定です。
TOEIC・英検の文法問題全体で、どのタイプかを見分ける入り口から確認したい場合はTOEICの文法問題で失点しないための解き方に戻ってください。
- 前提になる論点:TOEIC Part5品詞問題の解き方 語尾で判断
- 次に確認する内容:TOEICの文法問題で失点しないための解き方
出典
【出典】
- 一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「テストの形式と構成」 https://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/about/format.html (2026-09-21 確認)
※試験制度・出題形式は変更されることがあります。受験前に必ず公式ページで最新の情報をご確認ください。
まとめ
- 公式に公表されているのは、リーディング全体(75分・100問)とPart5の問題数(30問)までです。Part5単独の時間配分は公式には示されていません。
- 編集部の目安では、Part6・Part7に残す時間を先に決め、75分から引いた残りをPart5の目安にします。
- 一例として65分を残す場合、Part5に使える時間は10分、1問あたりの目安は20秒になります。
- 品詞問題は語尾と働きだけで判断できるため目安より短めに、語彙・熟語問題は意味を読む分だけ長めに配分します。
- 目安の秒数を超えた問題は、いったんマークして次に進む判断も必要です。
本記事は英語学習を目的とした情報であり、個別の学習指導・答案添削ではありません。 試験制度・出題形式は変更されることがあります。受験の際は必ず公式の最新情報をご確認ください。 → 免責事項(/policy/)
最終確認日:2026-09-21

