関係代名詞と関係副詞の違い 後ろの文の形で見分ける|英文法の地図

関係代名詞と関係副詞の違いを解説する記事のアイキャッチ 似た表現の使い分け

先行詞が場所の名詞でも、where が入るとは限りません。決め手になるのは、関係詞の後ろに続く文で名詞が欠けているかどうかです。

この記事で分かること

  • 後ろの文の欠けから関係詞を決める4つの手順
  • 先行詞が場所や時でも関係代名詞になる場合
  • where や when を機械的に選んだときに出る誤りの型

対象:中学校・高等学校 学校文法(関係代名詞と関係副詞の区別)

結論:関係代名詞と関係副詞は後ろの文の欠けで見分ける

関係代名詞と関係副詞は、関係詞の後ろに続く文で名詞が欠けているかどうかで見分けます。名詞が欠けていれば関係代名詞です。欠けがなく、先行詞が場所・時・理由を表す名詞なら、関係副詞が入ります。

先行詞が the harbor のような場所の名詞でも、後ろの文で目的語が欠けていれば、入るのは which か that です。where が入るのは、後ろの文に名詞の欠けがないときです。教材によっては、前者を不完全な文、後者を完全な文と呼びます。

本記事では、主語・目的語・前置詞の目的語のどれかが抜けた状態を「名詞が欠けている」、抜けのない状態を「欠けがない」と書きます。判定を表にすると次のとおりです。

後ろの文の状態入る関係詞補足
主語が欠けている関係代名詞(主格)who・which・that から、先行詞に合う語を選ぶ
目的語か前置詞の目的語が欠けている関係代名詞(目的格)前置詞が文末に残る形になることがある
名詞の欠けがない関係副詞先行詞が場所なら where、時なら when、理由なら why

この結果が当てはまるのは、主格・目的格の関係代名詞と、where・when・why の3つの関係副詞です。

関係代名詞と関係副詞は何が違うか:節の中で引き受ける役

関係代名詞は、先行詞を節の主語や目的語として受ける代名詞の役です。編集部の整理では、関係副詞は場所・時・理由を表す副詞句の役を引き受けます。

編集部が作った元の2文に戻すと、役の違いが見えます。

元の文A:Ogawa photographed the lake. (小川さんは、その湖を撮影しました。) → lake は photographed の目的語です。節から名詞が1つ抜けるため、the lake which Ogawa photographed になります。 元の文B:Ogawa rowed a boat on the lake. (小川さんは、その湖でボートをこぎました。) → on the lake は場所を表す副詞句です。主語と目的語は残ったまま、on the lake という副詞句ごと抜けるため、the lake where Ogawa rowed a boat になります。

後ろの文の見方に入る前に、関係副詞が学校のどの段階で扱われるかを確認します。

関係副詞は,高等学校において初めて学習させるものである。

(文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 外国語編 英語編」「関係副詞の用法」)

この記述から、関係副詞は高校で初めて扱われると分かります。関係代名詞は同じ解説の別の項で中学校から扱うものとされ、学ぶ順は関係代名詞が先です。

本記事の範囲の外にある形は、所有格の whose、先行詞を持たない what、case や situation のような先行詞に付く where です。from や to が文末に残る where の形も同じです。

how は、先行詞 the way との組み合わせの扱いが教材によって分かれるため、手順に入れていません。that が関係副詞の代わりに入る形と、関係副詞を省いた形も外します。that と which の選び分けは関係代名詞thatとwhichの違いに、省略の可否は別の記事に譲ります。

関係代名詞と関係副詞を見分ける4つの手順

以下の順番で確認してください。

関係代名詞と関係副詞を後ろの文の欠けで比較した図

手順1:先行詞が場所・時・理由に当たるかを確認する

この手順で扱う範囲では、先行詞が人や、場所・時・理由に当たらない物なら、where・when・why は候補になりません。先行詞が場所・時・理由を表す名詞のときだけ、関係副詞も候補に残ります。場所の名詞でも関係代名詞が入る文があるため、判定は手順3で行います。

先行詞の種類先行詞の例関係副詞前置詞+which への言い換え
場所the harbor、the librarywherein which、at which など
時the day、the winterwhenon which、in which など
理由the reasonwhyfor which

手順2:関係詞を外して、後ろの文に名詞の欠けがないかを確認する

関係詞より後ろの部分だけを、独立した文として読みます。確認するのは、主語・目的語・前置詞の目的語のどれかが抜けていないかです。必要な名詞は動詞の型で決まるため、迷うときは英語の文型の見分け方で確かめてください。

関係代名詞は節の中で名詞の役を引き受けるため、その分だけ後ろの文から名詞が1つ消えます。関係副詞が引き受けるのは副詞句の役なので、名詞は消えません。

手順3:欠けがあれば関係代名詞、なければ関係副詞と決める

名詞が欠けているなら関係代名詞で、欠けた名詞が主語なら主格、目的語なら目的格として、先行詞に合う語を入れます。

欠けがなく、手順1で先行詞が場所・時・理由と分かっていれば、where・when・why のうち先行詞に合う語を入れます。ただし、whose のように関係詞の直後へ名詞が続く形は、この見方では決められません。

手順4:前置詞を補って検算する

関係副詞と決めた文は、手順1の表の「前置詞+which」に言い換えても意味が通ります。前置詞は文脈で決まります。

言い換えが成り立たないときは、手順2の欠けの見落としを疑います。関係代名詞と決めた文で前置詞が文末に残っていれば、その前置詞の目的語が欠けた名詞です。where の節に、where と同じ役の前置詞(in・at など)が文末まで残る形は、二重になるため直します。

前置詞を前に出す形の使い分けは範囲外で、この手順では関係副詞との境の確認にだけ使います。

自作例文での比較

欠けの有無が分かれる例を3組置きます。

【比較例文】(編集部作成・1組目) A:Nakamura described the harbor which he photographed at dawn. (中村さんは、夜明けに撮影した港の様子を語りました。) B:Nakamura described the harbor where he photographed the boats at dawn. (中村さんは、夜明けに船を撮影した港の様子を語りました。)

【判定の根拠】 手順1で、先行詞 harbor は場所の名詞です。手順2で、A は photographed の目的語が欠け、B は the boats が揃っています。手順3で、A は目的格の関係代名詞、B は where です。B は手順4で in which に言い換えられます。

【比較例文】(編集部作成・2組目) A:The day which Sato spent at the repair shop was the longest of the week. (佐藤さんが修理店で過ごした日は、その週でいちばん長い一日でした。) B:The day when Sato visited the repair shop was the longest of the week. (佐藤さんが修理店を訪れた日は、その週でいちばん長い一日でした。)

【判定の根拠】 手順1で、先行詞 day は時の名詞です。手順2で、A は spent の目的語が欠け、B は visited the repair shop が揃っています。手順3で、A は目的格の関係代名詞、B は when です。

【比較例文】(編集部作成・3組目) A:The library that Tanaka studied in every weekend closes at six. (田中さんが毎週末に勉強している図書館は、6時に閉まります。) B:The library where Tanaka studied every weekend closes at six. (Aと同じ内容です。)

【判定の根拠】 手順2で、A は文末の in の目的語が欠け、B は studied every weekend で名詞の欠けがありません。手順3で、A は目的格の関係代名詞、B は where です。A は前置詞が文末に残る形、B は in which に言い換えられる形です。

※本例文は編集部が作成したオリジナルです。教材からの転載ではありません。

間違えやすいパターン:where・whenを機械的に選ぶ誤り

先行詞の名詞に反応して where や when を入れた文と、その逆の誤りを5つ並べます。英文は編集部が作成しました。

やりがちな判断正しい判断なぜずれるか
The shed where Mori repaired last week is behind the barn.The shed which Mori repaired last week is behind the barn.repaired の目的語が欠けているので、shed が建物でも入るのは関係代名詞です(手順2)
The winter when Abe remembers most clearly was the one in Sapporo.The winter that Abe remembers most clearly was the one in Sapporo.remembers の目的語が欠けているため、時の名詞でも when は入りません(手順2)
The studio which Hara recorded the album is on the hill.The studio where Hara recorded the album is on the hill.the album が揃っていて欠けがないのに、which を選んでいます。in which に直せることでも確かめられます(手順2・4)
The room where Ueda waited in is too small.The room where Ueda waited is too small.where は in の役まで引き受けるので、同じ役の in を文末に重ねることはできません。in を残すなら関係代名詞の that にします(手順4)
The reason which Kuroda resigned surprised everyone.The reason why Kuroda resigned surprised everyone.ここでの resigned は目的語を伴わない使い方で、名詞の欠けがありません。そのため先行詞に合う why を選びます(手順2)

次に学ぶ論点:関係詞の全体像へ戻る

関係代名詞が節の中で主語と目的語のどちらを担うかを見分けられることが、この判断の出発点です。欠けているのが主語か目的語か判断できないときは、関係代名詞の省略に戻って確認してください。選択・省略・関係副詞との境の位置づけを見比べるときは、関係詞の全体像に戻ります。

出典

【出典】

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 外国語編 英語編」 https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/28/1407073_09_1_1.pdf (p.38、英語コミュニケーションⅠの文法事項、2026-10-03 確認)

※学習指導要領は改定されることがあります。本記事の記述は上記告示時点のものです。

まとめ

  1. 関係代名詞と関係副詞は、関係詞の後ろの文で名詞が欠けているかで見分けます。
  2. 名詞が欠けていれば関係代名詞で、欠けがなく先行詞が場所・時・理由なら関係副詞です。
  3. 先行詞が場所や時の名詞でも、目的語が欠けていれば関係代名詞が入ります。
  4. 手順は、先行詞、後ろの文の欠け、判定、前置詞での検算の順です。
  5. 学習指導要領の解説では、関係副詞は高校から学ぶとされています。

本記事は英語学習を目的とした情報であり、個別の学習指導・答案添削ではありません。 試験制度・出題形式は変更されることがあります。受験の際は必ず公式の最新情報をご確認ください。 → 免責事項(/policy/)

最終確認日:2026-10-03

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