英語の品詞の見分け方 8品詞の役割の整理方法|英文法の地図

英語の8品詞の見分け方を解説する記事のアイキャッチ 文法項目別の解き方

英文を読んでいて、ある単語が名詞なのか動詞なのか、副詞なのか判断できずに止まることがあります。この迷いは、語尾や見た目の印象だけで品詞を決めようとする一点から起きます。

この記事で分かること

  • 8品詞をどう分類するか、その考え方
  • 語尾と文中の位置から品詞を絞り込む5つの手順
  • 代名詞と副詞のように、同じ語形で複数の品詞になる語の見分け方

対象:中学校・高等学校 学校文法(8品詞の分類)

英語の品詞とは何か 8つの分類の考え方

英語の品詞とは、単語を文中での働きによって分類したグループです。同じ「run」という語でも、動詞として使われる場合と名詞として使われる場合があり、文中での役割が変わります。品詞を見分けられると、文型の判断や語順の判断がしやすくなります。

学校文法では、名詞・代名詞・動詞・形容詞・副詞・前置詞・接続詞・間投詞の8つに分ける説明が広く使われており、冠詞や助動詞を独立した品詞として扱う教材もあります。分類の細かさは教材によって差があるため、本記事では学校文法で広く使われる8分類を基準にしました。

前置詞や接続詞にあたる語そのものは中学校の教科書にも数多く登場しますが、8品詞という分類名を体系的に整理して学ぶ時期は教材によって差があります。品詞は文型の判断の前提になるため、分類名を学ぶ時期にかかわらず、先にここを整理しておくと後続の学習がスムーズになります。

つまずくのは「語尾」と「位置」を片方だけで判断すること

品詞を取り違えるとき、その裏にある思い込みは2種類に絞られます。

1つ目は、語尾だけで品詞を決めてしまうことです。「-ly」で終わる語は副詞だと思い込むと、friendlyのような語を見誤ります。friendlyはfriend(名詞)に-lyが付いた形容詞で、副詞を作る-lyとは成り立ちが違う語です。

2つ目は、文中の位置だけで品詞を決めてしまうことです。「主語の直後は動詞」という思い込みがあると、be動詞の後ろに名詞や形容詞が続く文で判断がずれます。thisやthatは代名詞にも指示形容詞にもなり位置によって判断が分かれますが、hereは学校文法ではほぼ常に副詞で、代名詞にはなりません。

どちらの思い込みも、判断材料をひとつに絞ってしまう点で似ています。次の手順では、語尾・位置・修飾関係の3つを順番に確認していきます。

品詞を見分ける5つの手順

迷ったら、次の5段階を上から順にたどれば判断が定まります。位置と前後の語を先に見て、語尾はあくまでヒントとして扱い、最後に活用の有無で確定させる並びです。

語尾と位置から8品詞を絞り込む5つの手順を示した図

手順1:文中での働きを確認する

その語が主語・目的語・補語のどれかに当たるなら、名詞または代名詞の候補になります。他の語を説明する働きをしているなら、形容詞または副詞の候補です。まずこの大枠を先に決めます。

手順2:前後にある語を確認する

前置詞の直後に来る語は、原則として名詞または動名詞です。冠詞(a/an/the)の直後に来る語は、名詞か、名詞の前に置かれる形容詞のどちらかになります。前後の語から候補をさらに絞り込みます。

手順3:修飾している対象を確認する

その語が名詞だけを修飾しているなら形容詞、動詞・形容詞・文全体を修飾しているなら副詞です。修飾先を確認すると、形容詞と副詞の混同がほぼなくなります。形容詞と副詞の違いだけを取り上げた記事に、形容詞と副詞の違い 修飾する相手で見分ける手順があります。

手順4:語尾の特徴をヒントとして確認する

-tion・-mentで終わる語は名詞に多く、-ful・-ousで終わる語は形容詞に多く、-lyで終わる語は副詞に多い傾向があります。ただし、friendlyのように-lyで終わっても形容詞になる語があるため、語尾だけで最終判断はしません。

手順5:活用や変化の有無を確認する

三単現の-sや過去形への変化があれば動詞、比較級・最上級への変化があれば形容詞または副詞と確定します。変化が見られない語は、前置詞・接続詞・間投詞のいずれかです。

実際にfriendlyとthereを含む2文で、手順1から5までを一通りたどってみます。

  • Ms. Sato’s presentation style is very friendly and clear.

(佐藤さんのプレゼンの進め方は、とても親しみやすく分かりやすいものです。) → friendlyは手順1で補語、手順3で人を修飾する語、手順5で比較変化が可能なことから形容詞です。

  • Please put the boxes there, and we will sort them later.

(そちらに箱を置いてください、あとで並べ替えます。) → thereは手順1で主語や目的語の位置に立たず、手順3で動詞putを修飾するため副詞です。

動詞と判断できたあとも、その動詞が目的語を直接取れるかどうかで、さらに自動詞と他動詞に分かれます。品詞の識別より一段細かいこの論点は、自動詞と他動詞の違いという記事に切り出して扱っています。

確認問題(編集部作成)

上の5手順だけで解ける問題を2問置きます。手を動かしてから解答を見てください。

【確認問題1】 会社員の相田さんは、取引先へ送る英文の社内資料を確認しています。次の文にあるincreaseの品詞はどちらですか。

The company will increase the budget next year.

A. 動詞 B. 名詞

【解答】 A

【解説】 手順1でincreaseはwillの直後にあり、文の述語として働いています。手順2でwillという助動詞の直後には動詞の原形が来るため、名詞ではなく動詞の候補に絞られます。手順3・4は動詞の判断に使わず、手順5でincreaseがincreased・increasesのように活用できる語かどうかで最終確認してください。

【確認問題2】 高校生の桑田さんは、留学生に図書館までの道を案内しています。次の文にあるhereの品詞はどちらですか。

Turn left here, and you will see the library entrance.

A. 副詞 B. 代名詞

【解答】 A

【解説】 手順1でhereは主語・目的語・補語のどれにも当たりません。手順3で動詞Turnを修飾し、「どこで曲がるか」を説明しています。代名詞は名詞の代わりに主語や目的語の位置に立つ語のため、この位置には当てはまりません。動詞を修飾する働きから、hereは副詞と確定します。

※本問・本例文は編集部が作成したオリジナルです。過去問・教材からの転載ではありません。

間違えやすい罠:語尾と位置だけで即断してしまうケース

品詞の誤りは、手順の途中を飛ばして語尾や位置だけで即断したときに起きやすくなります。

やりがちな判断正しい判断なぜずれるか
-lyで終わる語をすべて副詞と判断するfriendlyやlovelyは形容詞と判断するfriend・loveのような名詞に-lyが付いた形容詞と、副詞を作る-lyは由来が違うため
主語の直後の語を反射的に動詞と判断するbe動詞や感覚動詞の後ろは補語(名詞・形容詞)の可能性を確認するbe動詞の後ろには名詞や形容詞が来る文が多く、動詞とは限らないため
hereを代名詞だと判断するhereは学校文法ではほぼ常に副詞と判断するhereは名詞の代わりに使う語ではなく、動詞や文を修飾する語であるため
thisやthatを常に代名詞と判断する直後に名詞があれば指示形容詞、それ以外は代名詞や接続詞・関係代名詞の候補にする同じ語形でも直後の語や節とのつながり方によって品詞が変わるため
前置詞の後ろに動詞の原形が来ると判断する前置詞の後ろは名詞または動名詞(-ing)が来ると判断する前置詞は名詞に相当する語句を後ろに要求する語であるため

表の4つの誤りは、前後の語(手順2)と修飾対象(手順3)の確認を省いたときに集中して起きています。語尾や位置の第一印象だけで決めず、この2手順に一度立ち返ると取り違えを減らせます。

次に学ぶ論点:文型の判断とTOEIC対策へ

品詞が見分けられるようになったら、次は語がどんな役割で文を組み立てているかという文型の判断に進めます。文型をどう判断するかという手順は、英語の文型の見分け方 SVOCの判断の手順にまとめました。

TOEIC Part5の品詞問題でも、この記事で整理した5つの手順がそのまま使えます。選択肢の語尾だけで即答せず、位置と修飾対象を確認する手順に沿うと、判断のずれを防ぎやすくなります。TOEIC特有の選択肢の絞り込み方は、品詞問題の解き方 語尾と働きで判断する手順に詳しく書きました。

品詞学習が分野全体のどこに当たるかは、英語の品詞・文型の全体像 品詞一覧と学ぶ順番の学習順にまとめてあります。

まとめ

  1. 学校文法では、名詞・代名詞・動詞・形容詞・副詞・前置詞・接続詞・間投詞の8分類が広く使われています。
  2. 品詞の判断は、文中での働き(手順1)→前後の語(手順2)→修飾対象(手順3)→語尾(手順4)→活用の変化(手順5)の順に確認します。
  3. 語尾は絞り込みのヒントにすぎず、friendlyのような例外があるため最終判断の根拠にはしません。
  4. hereは学校文法ではほぼ常に副詞で代名詞にはならず、thisやthatは代名詞にも指示形容詞にもなり、文中の位置によって判断が分かれます。
  5. 品詞が判断できると、文型の判断やTOEIC Part5の品詞問題にそのまま応用できます。

本記事は英語学習を目的とした情報であり、個別の学習指導・答案添削ではありません。 試験制度・出題形式は変更されることがあります。受験の際は必ず公式の最新情報をご確認ください。 → 免責事項(/policy/)

最終確認日:2026-09-21

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