「知っている」は know、「食べている」は eating と、日本語の「〜ている」に合わせて進行形を作ると、状態を表す動詞で誤りが出ます。have や think のように意味しだいで進行形にできる動詞もあり、動詞のリストを覚えるだけでは判断が追いつきません。
この記事で分かること
- 状態動詞と動作動詞を見分ける4つの手順
- have・think・see が進行形になる場合とならない場合の境目
- 進行形にできるかを自分で確かめる確認問題
対象:学校文法(現在進行形・過去進行形)
進行形にできない動詞とは何か(状態動詞と動作動詞の違い)
進行形は「be動詞+動詞の-ing形」の形で、動作の途中を切り取って伝えます。途中経過のある動きを表す動詞は、そのまま進行形にできます。進行形にしないのが原則とされる動詞は、途中経過を持たず、ある状態そのものを表す動詞です。
前者を動作動詞、後者を状態動詞と呼びます。次の表の動詞は代表例で、ほかにもあります。
| 区分 | 表す内容 | 代表例 |
|---|---|---|
| 動作動詞 | 途中経過のある動き | eat・write・wait・build・run |
| 状態動詞(所有・所属・関係) | 変化せずに続く関係 | own・belong to・contain・resemble・cost |
| 状態動詞(認識・感情) | 頭や心の中の状態 | understand・remember・need・want・prefer |
状態動詞は途中を切り取れないため、進行形にせず、現在のことは現在形、過去のことは過去形で言い切るのが学校文法の原則です。意味しだいで進行形になる動詞や、いくつかの例外もあり、例外は手順の最後でまとめて扱います。
中学校(平成29年告示)の学習指導要領では、文法事項に現在進行形と過去進行形が挙げられています(出典は記事末)。本記事が扱うのは、現在進行形と過去進行形での判定です。have been+ing の形は扱いません。時制分野の中での位置づけを知りたい場合は、先に英語の時制の全体像を開くと見通しが立ちます。
つまずくのは「日本語の〜ている」と「動詞の複数の意味」
迷いが生まれる場所は、日本語の側と、動詞の側にあります。
1つ目は、日本語の「〜ている」が持つ2つの顔です。「食べている」「書いている」は動作の最中を指し、「知っている」「持っている」「似ている」は状態を指します。英語の進行形が基本的に受け持つのは前者です。後者の日本語につられて -ing を付けると、状態動詞の進行形ができあがります。
- Hayashi resembles his uncle around the eyes.(林さんは目もとが叔父さんに似ています。)
→ 「似ている」は状態を表すため、resembles と現在形で表します。
2つ目は、1つの動詞が複数の意味を持つことです。have は「持つ」の意味なら状態、「食べる」「過ごす」の意味なら動作です。think と see も、次の表のように意味で性質が変わります。動詞の名前だけで判断すると、どの意味の場面でも同じ結論を出してしまいます。
| 動詞 | 状態の意味(原則、進行形にしない) | 動作の意味(進行形にできる) |
|---|---|---|
| have | 持つ・ある | 食べる・飲む・過ごす |
| think | 〜と思う(意見) | 〜について考える(最中) |
| see | 見える・わかる | 会う・診てもらう |
| taste | 〜の味がする | 味見をする |
進行形にできるかを判断する4つの手順(状態動詞と動作動詞の見分け方)
以下の順番で確認してください。

手順1:文中での動詞の意味を日本語1語で決める
その文で使われている動詞の意味を、「持つ」「食べる」「思う」のように日本語1語で決めます。進行形にできるかを左右するのは、動詞の綴りよりも、その文での意味だからです。
意味に迷ったら、後ろに来る語を手がかりにします。have の後ろに lunch や coffee が来れば動作の意味、a bike や two brothers が来れば「持つ」の意味と見当がつきます。
- Tachibana thinks the new schedule is too tight.(橘さんは新しい日程が詰まりすぎていると思っています。)
→ think は「〜と思う」の意味で、意見を述べています。
- Tachibana is thinking about the new schedule.(橘さんは新しい日程について考えているところです。)
→ think は「〜について考える」の意味で、考える動きの最中を表しています。
手順2:その意味に途中経過があるかを確認する
決めた意味が、途中で一度止めて、あとで再開できる動きかを確認します。食べる・書く・待つは再開できるため動作動詞、持つ・所属する・必要とするは再開という言い方が成り立たないため状態動詞です。
進行形は途中を切り取る形なので、途中経過を持つ意味だけがこの形になじみます。この「止めて再開できるか」は、判断を安定させるために編集部が整理した確認の目安です。
手順3:動作なら be+ing、状態なら現在形か過去形にする
途中経過のある意味なら、「be動詞+-ing形」にします。be動詞は、いまの最中なら am・is・are、過去のある時点の最中なら was・were です。
状態の意味なら進行形にしません。現在のことは現在形、過去のことは過去形で言い切ります。一定の期間続く状態を言う場合は、現在完了形の継続用法で表します。見分け方は、現在完了形の使い方を先に読むと整理しやすい内容です。
手順4:例外に当たらないかを確認する
手順3で状態と判断した動詞でも、進行形が使われる場合があります。代表的な例外を3つ挙げます。
- Mori is being polite to the guests today.(森さんは今日、客に丁寧にふるまっています。)
→ be being+形容詞は、人のふるまいを一時的に言う形です。性格を言うなら is polite です。
- Ogawa is living in a rented room until March.(小川さんは3月まで借りた部屋に住んでいます。)
→ live は、期限のある一時的な居住を進行形で言います。
- 口語では like や love も、その時だけの気持ちや、変わっていく途中の気持ちを、be liking や be loving で表すことがあります。
確認問題には、この3つを出しません。
手順の実演:2つの文で確かめる
- Tachibana is writing a report in the library now.(橘さんはいま図書館でレポートを書いています。)
→ 手順1で「書く」、手順2で動作と判断し、手順3で is writing にします。
- Tachibana needs two more days for the report.(橘さんはレポートにあと2日必要です。)
→ 手順1で「必要とする」、手順2で途中経過のない状態と判断し、手順3で現在形の needs にします。
確認問題(編集部作成)
上の4手順だけで解ける問題を2問置きます。手を動かしてから解答を見てください。
【確認問題1】 大学1年生の杉本さんの1日を描いた次の3文のうち、動詞の形が適切でないものはどれですか。
A. Sugimoto is reading a reference book in the library now. B. Sugimoto is belonging to the photography club this year. C. Sugimoto was waiting for a friend at the campus gate when it started to rain.
【解答】 B
【解説】 手順1で動詞を「読む」「所属する」「待つ」と決めます。手順2で、読む・待つは動作、所属するは途中経過のない状態と判断します。Bは手順3で belongs と現在形に直す箇所です。this year があっても、belong は手順4の3つの例外(be being・live・口語の like/love)のどれにも当たりません。
【確認問題2】 会社員の中西さんの場面で、日本文に合う形を選んでください。
(1) 中西さんはロッカーに予備の傘を持っています。 Nakanishi ( ) a spare umbrella in her locker.
A. has B. is having
(2) 避難訓練のアラームが鳴ったとき、中西さんは社員食堂で昼食をとっているところでした。 Nakanishi ( ) lunch in the cafeteria when the drill alarm sounded.
A. had B. was having
【解答】 (1) A (2) B
【解説】 (1)と(2)は、どちらも動詞が have です。(1)は手順1で「持つ」、手順2で途中経過のない状態と判断し、手順3で現在形の has を選びます。(2)は、手順1で「食べる(とる)」と決めた時点で動作です。日本文はアラームが鳴った時点の最中を指すため、手順3で was having を選びます。
※本問・本例文は編集部が作成したオリジナルです。過去問・教材からの転載ではありません。
間違えやすい罠:状態への -ing と、動作への付け忘れ
owning と being tired は状態への -ing の付けすぎ、has lunch と writes は動作への付け忘れです。表中の英文は編集部が作成した例です。
| やりがちな判断 | 正しい判断 | なぜずれるか |
|---|---|---|
| Kondo is owning a small boat on the lake. | Kondo owns a small boat on the lake. | 日本語の「持っている」は状態を表す「〜ている」で、途中経過がないため現在形になります(手順2) |
| Kondo has lunch on the terrace now. | Kondo is having lunch on the terrace now. | lunch を伴う have は「食べる」の動作です。状態動詞のリストだけで決めると、この読みを取りこぼします(手順1) |
| Kondo is being tired today. | Kondo is tired today. | be being は、丁寧・親切・失礼のように、人が選べるふるまいを表す形容詞に付く言い方として説明されます。疲れのように選べない状態には、一般に付きません(手順4) |
| Kondo writes a letter now. | Kondo is writing a letter now. | write は途中経過のある動作で、いまの最中を言うときは be+ing にします(手順3) |
次に学ぶ論点:現在完了進行形の使い方へ
have been+ing の形でも、手順1〜3の判定はそのまま使えます。状態動詞を入れた誤文と、継続用法への直し方の例は、現在完了進行形の使い方の罠の表と確認問題2にあります。
状態が続く期間を添えるときは、継続用法に for か since を付けます。選び方は、forとsinceの使い分けに1つの問いで示されています。
この論点は「時制の全体像」を前提にしています。手が止まる場合は前提から確認してください。
- 前提になる論点/分野全体の順番:英語の時制の全体像
- 次に学ぶ論点:現在完了進行形の使い方
出典
【出典】
- 文部科学省「現行の学習指導要領(外国語・抜粋)」(中学校:平成29年告示) https://www.mext.go.jp/content/20251216-mxt_kyoiku01-000046366_9.pdf (2026-10-03 確認)
※学習指導要領は改定されることがあります。本記事の記述は上記告示時点のものです。
まとめ
- 進行形は動作の途中を切り取る形で、途中経過を持たない状態動詞は、学校文法の原則として進行形にしません。
- 手順は、文中の意味を決め、途中経過の有無を確認し、形を作り、例外を確かめる4段階です。
- have・think・see・taste は、意味によって状態にも動作にもなります。
- 状態動詞の進行形には、be being+形容詞や一時的な居住などの留保があります。
本記事は英語学習を目的とした情報であり、個別の学習指導・答案添削ではありません。 試験制度・出題形式は変更されることがあります。受験の際は必ず公式の最新情報をご確認ください。 → 免責事項(/policy/)
最終確認日:2026-10-03

